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ホンダといすゞ FCVトラック共同開発

ホンダがいすゞと組む理由

「FCVは大型車にも向いているが、当社は大型トラックがないため声をかけた」

 

ホンダは「クラリティFCV」を2016年に発売したが累計販売台数は1600台にとどまる。

 

ホンダを含めた各社とも販売は伸び悩む。

政府が発表する「水素・燃料電池戦略ロードマップ」では

20年までに累計4万台、25年までに20万台の普及を目指すとしていた。

中国もEVに次ぐ新環境車の柱としてFCVを支援対象にしている。

しかし今は、、、

 

普及への壁は

①車両価格が高いこと。700万円を超える。日産リーフより200〜300万高い。

水素ステーションが少ない。100カ所しかない。EV充電器は約2万カ所にある。

 

【感想】

このギャップを埋めるには車両価格を下げるような技術革新が必要であるが、難しい技術であるため大幅なコストダウンはすぐには出来ない。そうすると量産によるコスト低減も期待したいが、ステーションが少なく使い勝手も良くないので消費者も選びにくく販売も伸び悩む。

 

バスやトラックなどの商用車は、決まったルートを通ることが多いので

水素ステーションが少なくても計画的に燃料を補給すれば問題ない。

また、EVは電池の重さで積載量が犠牲になるから大型車には向いていない。

 

これらのことから、FCVの普及のカギは商用車への展開が先との見方が強い。

 

今回のホンダの発表は理にかなった戦略と言える。18年にトヨタとの資本提携を解消したいすゞにとっても渡に船だ。

日産はどうする?海外メーカーも次々と動き出している。自動車部品メーカーである独ボッシュもFCVに参入してきた。

これからFCVの世界覇権を巡る各企業の連携が続きそうだ。日本企業は技術とコストで世界に負けない燃料電池と水素タンクを開発していかなくてはいけない。